牧歌的な丘


 

 

 

Newgrange
大きくうねった穏やかな川の流れ、3000年前の古墳が丘の頂きの上に作られていた。川から頂までのなだらかな斜面には、農家が僅かに点在するほかは何もない。だが、古代の長閑な暮らしが営まれたであろうという事は容易に想像できた。川や森から食物を獲得するには理想的な地形であろうと感じられた。
観光客を迎える資料館があり、そこを出て橋を渡りしばらく歩くとバスが止まっていた。そのバスが古墳まで私たちを運んでくれた。頂に着くと案内する人がいて古墳の説明をしてくれた。だが私は解かったふりをしてただ単語を探しているだけ。長い説明が邪魔くさかった。
古墳の中には線刻の文様が施してあり、その文様は日本の文様に通じるものであった。もしかすると古代人が恐れ崇めたり、生活の中で重要な役割を果たしていたものはどこかで共通するのかもしれない。古墳の外側の壁にも同じような文様が刻まれていたので、それを写真に撮って来た。内室は撮る事が許されなかった。
資料館に戻りレストランで昼食をとる。並べてあるものを選ぶ方式だったので、好きなものが選べた。ところが一つの野菜のサラダを頼んだつもりが、並べられていた野菜が色々山盛りによそわれていて、食べるのに苦労した。

 

 

 

荒波の海岸
Nwegrangeからの帰り海岸を見ようといって、来た道とは別の道を通ってくれた。着いた海岸は大きな波が打ち寄せており厳しく荒々しい。強く冷たい風が海から吹つけてくる。震え上がってしまった。その海岸を少し散歩をしようと彼はいう。砂浜ではなく角が取れた丸い石の海岸で、面白い模様を持った石がころがっている。記念に気に入ったやつを拾って来た。黒地に重なるように白い円が描かれている小さな石を彼がくれた。
一寸休もうと彼の行きつけのパブによる。街のパブとは又違う佇まいで、これもなかなかいい。6、7人くらいの一家が食事をしていた。暖炉も燃えている。楽しくくつろげる雰囲気がある。ここでもギネスをもらう。
帰る着く頃には日が暮れていた。5時である。
Kavanagh's
9時に迎えにくるからパブで飲もうと誘われた。その前に腹ごしらえ。Surimaスリマというインド料理店がいいと教えられてそこへ行く。量が多いと大変だから1品ずつ頼んで、分けて食べることにした。私は野菜のカレー、成一が鳥の蒲焼みたいなもの、川口さんのはわすれた。成一のが一番美味しかった。
9時に奥さんのイボンヌの運転で迎えに来てくれた。10分も乗ったかなというところで目的のパブに到着。カヴァナンスという店。店はお客で一杯だ。立ち飲みのカウンターとテーブルがいくつも並んでおり、結構広い。カウンターにスタジオで会った男性達が飲んでいた。そこに割り込んで飲み始める。もちろんギネスである。ウイスキーや他のビールも置いてあるが、ほとんどの客がギネスを飲んでいる。パイントのグラスで飲んでいる。1パインとは1リットルより少し少ない量である。つまみなど何もなく、ただおしゃべりをしながら飲んでいる。言葉の話せない私はやや退屈しながら12時まで飲んでいた。

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