片田江香和 [特別研究科]

 一瞬と言う言葉がどの様に表現されているのだろうかと、心に思いながら作品を拝見しました。
 最初にぱっと目に飛び込んで来たのが明るい軸と、やさしい書。そして鼎之先生の力強い書が心の中に入り込んで来ました。きびしい作品のなかにもどこか暖かみのある其の先に、ユニークなお茶室。ブリキで作られた花入れ。その中に野の花がさりげなく、そして向かいの空間に。広い広い山野の草花と、それぞれの想いが花開いて居る中に、私は迷い込みました。とてもたのしいゆたかな気分で「一瞬」の世界を楽しみました。
 私も二年先の書展「風花山叢」に一輪の花をそえる事ができるでしょうか。

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