福岡大学書道部の一年後輩の彼が、京都から帰ってきたのは
私が日展から外れて、作家活動をしようとしていた頃だったろう
か。大学の時にやり始めた表具が病みつきになり、脱サラをし
て表具師になった変わり者。美事な技術はこちらの難題を可能
な限り聞いてくれる。機械に押されながらの手の仕事は、その
貴重な技術もわずかな手間賃にしかならない。そんな中でも手
を抜くことなく、好きなビールを糧に、仕事をやっている。そんな
彼の作品をここで紹介したいが、私の軸装のすべてが彼の仕
事なので、ギャラリーのページで見て欲しい。
御田満生
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