秋
autumn
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1999・12・12 PM1:30〜4:00
紅葉が美しいだろうと思いながら坂を登っていった。多くの木が葉を落として明るく空が抜けていた。赤いはずの小楢葉はしわれた茶色に変わっていた。今日はお客さんはないだろうと思って、展覧会のための行灯を作る準備をして、山へやってきた。作業の準備をしていると、道の方で車が止まる音がして子供たちの声が聞こえてきた。旗を立てるために下りていくと中川さんの奥さんと子供たち、とお母さんと子供たちがいた。おおにぎわいである。
小屋でコーヒーを入れて飲んでいると、中川さんと遊君がやってきた。遊君手には竹で作った弓と矢があった。今日は子供の日、いつものようにロフトから垂らしたロープでブランコ。遊君はそとで弓矢を放って遊んでいた。そして最後はロバのアオに乗ってみんな大喜びだった。
みんなが帰った後で、行灯の4本足の骨組みを直径5oの鉄の棒で作った。
1999・12・1
コーヒー屋さんをやっていて気が晴れないことが一つある。コーヒー屋さんだからお金をもらわなけりゃ、ということで300円をもらっているが、どうもそれが気にくわない。それでコーヒー屋を廃業することにした。だが今までの集まりはとても楽しかったので、「寸時舎可否」を憩いの場として残したい。のんびりしたい人、いつものように待っています。
1999・11・21 PM1:30〜4:00
今日も気持ちよく晴れた珈琲日和の一日だった。お客さんも準備をしている時から、江藤さんご一行がみえて久し振りに賑わった。江藤さんは先のおいしギャラリーでの個展に来ていただいた折に、山のコーヒー屋の話になり早速の実現となったわけである。メンバーは江藤さんご夫妻、個展で花を入れてくれた川口さんの奥さん、江藤さんの友人の古賀さんご夫妻、それと古賀さんとご一緒にみえた畑山さんの6名だった。皆さんには寸時舎の爽やかな空気を満喫してもらえて、迎える私も大満足だった。寸時舎の紅葉はいつも12月が見頃で、今日はまだ青かった小楢の葉が真っ赤になる事と思う。寒くなるかもしれないが、天気さえよければ、期待は裏切らないので一寸寄ってくれれば嬉しい。
最近街では様々な哀しい話が氾濫し、混沌とした腐敗状態は益々深みにはまって行くようである。自分もその混沌の中で同じ腐敗した空気を吸って生きているので、よほど注意をしなければならないと思っている。山に来て思うのだが、自然の中で人間は浄化されるのである。自然の美しさこそが、なによりかけがいのないものである。その事を実感しながら暮らしていきたいものである。
右端の写真は小雨模様の16日に鍋の会をやった時の写真。この画面ではあまりよく見えないが、窓の曇りが気に入ったので載せてみた。
1999・10・10 PM1:30〜5:00
気持ちのいい明るい秋の日である。今日はのんびりと山口の方から平等寺を通る道を走ってきた。そして、古屋敷の部落へ着くと看板が立っていた。古道具、ギャラリー、喫茶、爽頼という文字が並んでいた。以前「風小僧」という骨董屋さんがあったのだが、また、新しい店が出来たようだ。帰りにでも覗いてみよう。
相変わらず寸時舎可否店は暇である。一ヶ月振りの寸時舎は女郎蜘蛛の巣でいっぱいである。早速蜘蛛を狙ってシャッターを切る。お客さんが見えないので、またまた撮影会。中川さんも見えないし、24枚全部写してしまった。こうなりゃ自分のコーヒーでも入れようとお湯を沸かし始めると間もなくガスコンロの火が消えてしまった。ガス欠である。そこで久し振りに、石組みの焚口で薪を燃やして、湯を沸かした。ああーいいもんである。コーヒーを飲んでいると、以前家族でみえた高島さんが妹さんを連れて、旦那さんの運転で3人でみえた。ゆっくりと、展覧会の話や書道の話をしながら、コーヒーを飲んでいただいた。山の中での書道談義なかなかいいもんであった。
お客さんが帰られた後で、ランプシェードにするトタンに模様を付け、火であぶって色を着けてみた。結構面白い感じが出たので、形にするのが楽しみである。今日はのんびりといい1日だった。帰りが遅くなったので道具屋さんはまたの機会にした。
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